着物の文様-千社札文/せんじゃふだもん

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着物の文様-千社札文
「千社札」は、観音巡礼での参拝奉納の印である「納札」の習俗より生まれたようです。
本来は信仰目的でしたが江戸時代になると遊びの要素が加わりました。

貼り方も本来は手の届くところに貼っていたものが、より目立つ所、高い所にエスカレートし、
目立つところに貼る事を「人見」と呼び、風雨にさらされぬところに貼る事を「隠し貼り」といいます。
また交換会が開かれる様になって遊び心やお洒落が加わり、浮世絵師、彫り師、摺り師の手による贅贅沢なものが作られました。

千社札を貼り重ねた様子が粋で縁起物でもありしばしば男物着物・長襦袢に使われます。

追記:「色札は貼るべからず」・「傾げて貼るのは借家の札」等の約束事もあるようです。

この柄の関連:
男長襦袢 『伊達小紋』

京都きもの工房
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