黒留袖は既婚者=ミセスの正礼装で染め抜き日向紋(陽紋)5つ紋をつけ、
下襲(かさね=下着)か比翼仕立てにします。
今はほとんどが比翼仕立てにします。
留袖とは、振袖の持主が結婚し振袖の袖を留めた
事により、その事から既婚女性の物となります。
結婚式に出席する際、花嫁の母親、花婿の母親、家族、親族、仲人夫人が着用します。
黒留袖は裾模様といって裾から後ろ身頃にかけての模様が特徴となっています。
黒留袖は若いミセスと年配のミセスでは選ぶ柄ゆきが違ってきますので、
年代に合ったものが選ばれます。
一枚目は結婚の支度の時に作る場合が多く、
年齢の若い方の場合は、柄が高い位置、帯のあたりまであるもので
色使いも派手なもの、
さらに長身の方なら大柄でダイナミックなものも着こなせます。
また歳を重ね中年になると、柄の位置も低く、
色使いも控えめなものが似合います。
着物の着方は年齢に対し柄が派手に感じる場合は、
袋帯の柄に大人しいものを選ぶと落ち着きます。
本来は着物の格から丸帯をしていましたが、
最近ではほとんどの場合、袋帯を用いるようです。
本来、黒留袖にも季節によって
袷、単衣、薄物の衣替えがありますが、
昔と違い冷房も完備されているので夏場でも袷を着用することが多いです。
合わせる帯は丸帯、袋帯、
帯揚、帯締、半襟、襦袢、足袋は白になります。